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とりあえず勢いだけで作った二次創作サイトとブログはのそのそ継続中。版権元とは一切関係ないです。
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 ・・・いつまでも書きかけ放置されっぱなしの小話見つけたので、ちょっと手直しして出してみる。
 主人公と綾時について、アイギスの話。ひたすらネタばれ。



 その子どもは泣いていた。否、その行為を泣くと呼んでよいかどうか、アイギスには判断できなかった。「泣く」とは悲しいときや嬉しいときなど、感情の高ぶったときに起こる行為であると彼女の中では認識されていた。

 でもその子どもは。
 車の残骸と流れる血の臭いの中、何の感情も見せないまま立ち尽くし、ただ、涙を流していた。



 望月綾時が転校してきてから、頻繁にアイギスのメモリーに急激な負荷がかかるようになった。
 それは人間で言う「悪い予感」というものか、それとも「嫌な感じ」とでもいうものか。しかしそれらはあくまで彼女のメモリーに由来するものであり、つまり彼とは過去に何か「悪い予感」を感じさせるだけのものがあったのではないかと推測される。
 「彼」のことを大切だと考えるときもこれに似た事が起きる。
 アイギスがそのことを考え始めると、またメモリーに大きな負荷がかかった。
 10年前に始めて起動したのが「あの事故」のときで、アイギスはそのときに大破したためすぐに記憶は途絶えている。
 しかし途絶える前の記憶、シャドウと戦っていたときの記憶もほとんど残ってはいない。
 それは大破したことによるものだろうとラボの技術者たちは言った。

 それなのに、記録されていないはずのメモリーが言う。

「あの人は、ダメ」

「あの人は、大切」

 感じるものはどこか似ているのに、AIに命じられるものは両極端。

 そう、アイギスは彼を守らねばならないのだ。
 記録されていないメモリーが命じている。
 それをアイギスに命じている。



 ―――私は10年前のあのときすでに、彼を守ることを自分で決めていたのですね。

 ―――あの、ときに


 ―――声もなく『泣いている』彼を、守ろうと。








―――――
 アイギスが主人公を守ろうとした理由がデスのことだけだったら、アイギスは綾時みたいに主人公を敵視するのではないかと。人間的な感情をなくせば、彼を殺せばいいって考えそう。実際綾時は倒すことで解決するって考えてた(訳ではないだろうけれど、そうしようとした)みたいだし、封じた人間を見張るだけっていうのはちょっとおかしいもの。

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