見切り発車出発進行見切り発車出発進行
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主人公と風花とコロマル。太陽コミュマスター後。
恐ろしく短いです。
風花が彼の姿を見つけることができたのは、コロマルがひとつ吼えたからだ。
彼は神社の隅にある古びたベンチに一人で座っていた。陰になっているその場所は軽く見ただけでは気付くことができるところではなく、いつも散歩に通っているのに、風花がその存在に気付いたのがこれが初めてだった。
階段を上って彼の元へと向かう。
彼はベンチに座って何をするでもなく、ただ視線を宙に彷徨わせているだけだった。一人でいるときにしては珍しくプレーヤーは首にかけられたままだ。
声をかけようとしたのが一瞬ためらわれた。
彼はいつの間にか手に持っていたぼろぼろのノートを見て、寂しそうな表情を浮かべていた。その顔は悲しげなのに、どこか誇らしげですらある。
ゆっくりと目を閉じて、ノートを持つ手に力を入れた。
―――わんっ
コロマルが大きく吼えた。
その声に風花も彼も、気を取り戻す。
「……こんな寂しいところで、どうしたの?」
風花に気付いて顔を上げた彼に、声をかける。
彼は儚げに微笑んで立ち上がった。
「待っててくれた友人に会ってた」
そのまま散歩に付き合う気なのだろう、彼はコロマルを軽くなでると風花を促した。脇には大事そうにノートを抱えたままで。
神社を出る前にコロマルが振り返ってもう一度、今度はどこか弱々しく吼えた。
―――――
……風花はどこか「傍観者」のイメージがあるのはどうしてなんだろう。決して影が薄いとかそういう意味ではなく、自分の中では「見守る人」とか「吟遊詩人」系のイメージがあるというか。
神木は彼に物語を渡すために待っててくれたんだよなーって思うと何だか嬉しいような寂しいような気持ちになります。
彼は神社の隅にある古びたベンチに一人で座っていた。陰になっているその場所は軽く見ただけでは気付くことができるところではなく、いつも散歩に通っているのに、風花がその存在に気付いたのがこれが初めてだった。
階段を上って彼の元へと向かう。
彼はベンチに座って何をするでもなく、ただ視線を宙に彷徨わせているだけだった。一人でいるときにしては珍しくプレーヤーは首にかけられたままだ。
声をかけようとしたのが一瞬ためらわれた。
彼はいつの間にか手に持っていたぼろぼろのノートを見て、寂しそうな表情を浮かべていた。その顔は悲しげなのに、どこか誇らしげですらある。
ゆっくりと目を閉じて、ノートを持つ手に力を入れた。
―――わんっ
コロマルが大きく吼えた。
その声に風花も彼も、気を取り戻す。
「……こんな寂しいところで、どうしたの?」
風花に気付いて顔を上げた彼に、声をかける。
彼は儚げに微笑んで立ち上がった。
「待っててくれた友人に会ってた」
そのまま散歩に付き合う気なのだろう、彼はコロマルを軽くなでると風花を促した。脇には大事そうにノートを抱えたままで。
神社を出る前にコロマルが振り返ってもう一度、今度はどこか弱々しく吼えた。
―――――
……風花はどこか「傍観者」のイメージがあるのはどうしてなんだろう。決して影が薄いとかそういう意味ではなく、自分の中では「見守る人」とか「吟遊詩人」系のイメージがあるというか。
神木は彼に物語を渡すために待っててくれたんだよなーって思うと何だか嬉しいような寂しいような気持ちになります。
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